道後温泉 本当にあった神隠し伝説 ~西側赳史20歳の冒険~ (上)

昔話シリーズ、モロッコで輪投げ屋までの軌跡シリーズに続いて第二弾。最近真面目な話ばかりだったのでお茶目でハートウォームなブログ書きます。

 

時は2008年10月、僕は当時乗っていた400ccのSHADOWに乗って、旧友の山下くんと四国一周のツーリングに向かいました。一緒にツーリングするのは兵庫県の豊岡に次いで二回目。大学の授業のことを一旦忘れて10日間くらいの旅に出ました。明石らへんから小型フェリーに乗って、香川に降りたち、早々に 映画「世界の中心で愛を叫ぶ」の舞台巡りを男二人でするという、常軌を逸した狂気的な20歳の旅。今思えばこういう時間を青春と呼ぶんだなぁ・・と心がぐっと締め付けられますね。

 

朋友、元気にしてるかな?・・@香川までのフェリーの中で

 

「BBQが出来る男はモテる」と2008年当時、チョキチョキに書いてたので焦って購入しバイクの後部座席に押し込みました。

 

香川では、「世界の中心で愛を叫ぶ」の聖地巡礼を終え、饂飩を食う。徳島では砂利道で睡眠をとり、鶏の鳴き声で起床。高知では素敵な可愛い女性達に助けられ、夜は念願のBBQ。高知の専門学校にある学園祭に忍び込んだと思いきや、保護者の参加率が高すぎて断念などなど。映画「69」顔負けの青春旅行、最後の目的地である愛媛に到着。

 

 

旅の疲れを癒すべく愛媛の名湯、道後温泉に辿り着いた我々は、四国の名湯にゆっくりと浸かり、お約束のコーヒー牛乳で乾杯。一気に飲み干し、本日の寝床を探しに(野宿やけど)歩き回った後、寝床は町の中心部にはないな!となりバイクで移動しようと思った矢先。

 

「鍵がない」

 

「鍵がない」という絶望感は誰しもが味わってると思いますが、旅行先でバイクの鍵をなくす馬鹿者は中々いません。道後温泉に向かっても、鍵は出てこず。地元の警察署に向かっても勿論出てこず。咄嗟に2007,2008年のパワーアイテムmixiで「鍵無くしました」と日記を書いて、皆のコメントを見て心を落ち着かせました。鍵をなくしても僕は皆と繋がっている、生きているんだと安堵感を持って、そのままバイクの横に横たわり、目を瞑って眠りにつきました(今思えばとんでもない楽天家 笑)。

 

 

 

どれだけ眠っていたのだろう。遠くから誰かに呼ばれている・・
いきなり体が揺らされて、ハッと起きると恰幅がよく、メガネにヒゲを生やしたオジさんが僕の体を揺らしている。

 

「お前こんなとこで何しとるんじゃ」と言われた僕は、冷静を装い事情を説明。寝床もなく鍵もなく、一緒に来ていた相棒は呆れてどこかに行ってしまったと説明した。オジさんは僕の顔を覗く。「何者なんじゃ」と言わんばかりに覗く。一連の会話を終えた後、オジさんは僕にこういった。

 

「わしの家、すぐ向かえにあるけん。1Fが弁当屋で2Fがわしらの家じゃけん。1Fに泊まっていけ」

 

いつかTVで見た、田中さんが田中さんの家を訪ねて、佐藤さんが佐藤さんの家を訪ねて泊めてもらうやつや。そういえばこの世の中には「拾う神」がいると聞いた。

 

拾う神”が「明日は雨が降りよるけんな、こんなとこで寝とったら大変なことなる」と”言って踵を返し、「パシャーン」と扉を開けてくれた。

 

僕は戸惑いながらも、有難うございます!と大きな声で言った後、オジさんが進む方向に向かって小走りで向かった。オジさんの名前、教えてください、というと、聞いたことない様な力強い、叔父さんの名前を教えてくれた。鍵を”捨てる神”(西側)がいるとしたら、”拾う神”(オジさん)がいるものなのか。と意味の分からないことを考えながら。

 

そして山下に電話をかけた。「話すと長くなるので、とりあえずバイクのあった場所に戻ってきて」

こうして僕の忘れられない愛媛での日々が始まったのである。

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西側 赳史

西側 赳史

持ち味はモロッコの輪投げ屋生活で身につけた度胸と、本場ラテン仕込みのサルサ。株式会社Encounter JapanのCEOです。
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